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ディープ・パープル mk II アーカイブ

ディープ・パープル・アンド・ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ (1969)

Concerto for Group and Orchestra
Concerto for Group and Orchestra
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 1969年ジョン・ロード(Key)主導で行われたディープ・パープルとロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの共演コンサートを収録したライブ盤。
 ジョン・ロードの試みに他のメンバーが協力した程度のもので、パープル・ファンといえども必聴というアルバムではありません。内容的にもロードの試みが成功しているとはいえません。
 しかし、ロック・バンドとオーケストラの共演という話題性は充分。ヒット曲("ハッシュ")はあるもののアメリカのマイナー・レーベル「テトラグラマトン」所属のため、プロモーション的に弱く知名度が低かったディープ・パープルの名前を広く知らしめる、という意味では重要なアルバムだったかもしれません。

 このアルバム発表後、ジョン・ロードはクラシック的な要素を更にディープ・パープルに取り入れようとしますが、他のメンバー、特にハード・ロック志向を強める.リッチー・ブラックモアと対立。結局次作をリッチー・ブラックモア主導で制作し、成功するかどうかで今後のバンドの方向性(ジョン・ロードとリッチー・ブラックモアの主導権争いの決着)を決める事になります。

 本作からイアン・ギラン(Vo)、ロジャー・グローバー(B)が参加。後に"黄金の第二期"と呼ばれることになるラインナップが揃っています。

Richie Blackmore.....g.リッチー・ブラックモア
Ian Gillan.....vo.イアン・ギラン
Roger Glover.....b.ロジャー・グローヴァー
Jon Lord.....kb.ジョン・ロード
Ian Paice.....ds.イアン・ペイス


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イン・ロック - ディープ・パープル (1970)

B000005RQTIn Rock: 25th Anniversary (UK)
Deep Purple
EMI 1998-06-30

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 アメリカのマイナー・レーベル、テトラグラマトンからワーナー・ブラザースに移籍したディープ・パープル1970年に発表したハード・ロック路線第一弾にして1970年代ハード・ロックを代表する名盤
 これまでのジョン・ロード(Key)主導の音楽から一転、徐々にハード・ロック志向を見せつつあったリッチー・ブラックモア(G)主導で制作されています。このアルバムの成功以降、バンドはブラックモア主導のハード・ロック・バンドへと変貌を遂げ、一躍ビッグ・ネームのロック・バンドへと上り詰めることになります。

 一般的に代表作といわれる『マシン・ヘッド』に比べると荒削りで有名曲も少ないのですが、個人的にはこの『ディープ・パープル・イン・ロック』が第2期ディープ・パープルの最高傑作ではないかと思っています。 スタジオ・ライブとも思えるようなパワフルで荒々しく衝動的なサウンド。そしてどのアルバムよりも激しく、暴力的なリッチー・ブラックモアのギター・サウンド、これぞまさしくハード・ロック!この『ディープ・パープル・イン・ロック』とブラック・サバスの1stアルバムによってハード・ロックというジャンルが確立されたと言っても過言ではありません。

 ポップ・バンド、エピソード・シックスからディープ・パープルに参加したイアン・ギラン(Vo)のヴォーカルは前任者ロッド・エヴァンスと対照的にニュアンスよりもパワフルなハイトーンで押し切るタイプ。リッチー・ブラックモアのハード・ロック志向にもマッチしており、ギランの参加によって初めてブラックモアの望むスタイルが完成した、と言っても過言ではありません。また、同じくこのアルバムから参加したロジャー・グローヴァー(B)もベーシストとして評価されることは少ないのですが、後にプロデューサーとして名を馳せる事からも分かるようにバンドのアンサンブル面では重要なベース・プレイを聴かせていますし(特にフィルイン部分などでのプレイはかなり印象に残る、しかも効果的なフレーズが多いです)、作曲面でも多大な貢献をしています。

 シンプルなリフとイアン・ギランのハイトーン・ヴォーカル、そしてギターとオルガンの掛け合いがスリリングな"スピード・キング"、ライブでのハイライト・ナンバーにもなった大作"チャイルド・イン・タイム"、ギランのシャウトとヘヴィなリフで正にヘヴィ・メタルな"イントゥ・ザ・ファイアー"他収録。


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ファイアボール - ディープ・パープル (1971)

B000005RRPFireball
Deep Purple
Emi 2000-12-11

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 前作『ディープ・パープル・イン・ロック』で劇的な変貌を遂げ、セールス、そして音楽的にも成功を収めたディープ・パープルが翌年の1971年に発表したアルバムです。
 前作でリッチー・ブラックモアのハード・ロックへの欲求がある程度満たされたのか、このアルバムは全体的にポップでヴァラエティーに富む内容になっています。ワールド・ツアーの最中に制作されたこともあり、中途半端な仕上がりともいえ、メンバー自身もその出来には満足していないようですが全英1位を記録。パープルの人気は頂点を極めることになります。

 『イン・ロック』『マシン・ヘッド』に挟まれて地味な印象のアルバムながら、バラエティ豊かな構成と前作に比べて録音、演奏ともに洗練されているため聴きやすく、ハード・ロックだけではないディープ・パープルの各メンバーの音楽性の幅広さが垣間見える部分も多々あり、興味深いアルバムでもあります。

 前作からの勢いを引き継ぐかのようなイアン・ペイス(Dr)の2バスが疾走するハイ・テンション・ナンバー"ファイアボール"、カントリー・テイストの"誰かの娘"、ライブでのイアン・ペイスのドラム・ソロ用の曲となった"ザ・ミュール"、リッチー・ブラックモア(G)のジミ・ヘンドリックスからの影響が見え隠れする"誰もこない"他収録。


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マシン・ヘッド - ディープ・パープル (1972)

B0009EP034マシン・ヘッド
ディープ・パープル
ワーナーミュージック・ジャパン 2005-06-22

 ハード・ロック・ファンでなくとも一度は耳にしたことがあると思われる有名曲"ハイウェイ・スター"、"スモーク・オン・ザ・ウォーター"他を収録したディープ・パープルの傑作。前作『ファイアボール』同様全英1位に輝き、全世界でベスト・セラーとなる大ヒット・アルバムです。

 収録曲の"スモーク・オン・ザ・ウォーター"の歌詞にもあるようにローリング・ストーンズ所有の録音機材を搭載したモービル・ユニットを借り、スイスのモントルーで制作されています。全体的に洗練されたサウンドで、1970年発表の『イン・ロック』に比べるとハード・ロックの荒削りなサウンドの魅力はないものの、ディープ・パープルのワールド・ツアー中に制作され煮詰めきっていない中途半端な印象のある前作『ファイアボール』の反動からか、じっくりと時間を掛けて制作しているため収録曲も粒ぞろいで、楽曲の構成、アレンジなどもよく練りこまれており、非常に完成度の高いアルバムになっています。録音方法もいろいろ試されていて、宿舎の廊下やロビー、そして録音マイクの設置位置などの工夫により独特な奥行きのあるサウンド作りに成功しています。

 ハイ・テンションで疾走するドライブ感溢れる"ハイウェイ・スター"、ロック・ギタリストなら必ず一度は弾いたことがある有名なギター・リフを持つ"スモーク・オン・ザ・ウォーター"、シャッフルのリズムに乗りリッチー・ブラックモア(G)、ジョン・ロード(Key)、そしてイアン・ギラン(Vo)のハーブのスリリングなソロ回しが聴ける"レイジー"、第2期ディープ・パープルのライブでのハイライト・ナンバー"スペース・トラッキン"他収録。

B000006UD8Machine Head
Deep Purple
Emi 2003-02-03

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ライヴ・イン・ジャパン - ディープ・パープル (1972)

B000005RU2Made In Japan: 25th Anniversary Edition
Deep Purple
Emi 1998-01-19

 ディープ・パープルのロック史上に残る傑作ライブ・アルバム。発売当初は『ライヴ・イン・ジャパン』という名前で日本だけで販売されていましたが、その後『メイド・イン・ジャパン』とタイトルを変えて全世界で発表されました。1972年の8月17日の日本武道館、8月15日、16日の大阪厚生年金会館での公演の模様を収録しています。

 ディープ・パープルのスタジオ録音の傑作『マシン・ヘッド』(1972年)発表後のワールド・ツアーだけあって、創作意欲、アイディアなどが一番充実した時期の奇跡のような素晴らしいライブ演奏を聴くことが出来ます。
 しかし、この来日公演が行われる前までは、バンドの状態は満身創痍。『マシン・ヘッド』録音終了後にジョン・ロード(Key)、リッチー・ブラックモア(G)が倒れ、1971年暮れの全米ツアーをキャンセル。『マシン・ヘッド』発表後、アルバムのプロモーション・ツアーとなる1972年春の全米ツアーもリッチー・ブラックモアの代役としてランディー・カリフォルニア(G)を参加させて行われています。(5月の来日公演は8月に延期。)

 その後リッチー・ブラックモア(G)が復帰して5月から7月まで再度全米ツアーを行い、各メンバーの状態が復調し、バンドの演奏、楽曲ともにこれまでのツアーで練りこまれ、十分なウォーミング・アップがなされた後に行われたのが『ライヴ・イン・ジャパン』(1972年)が収録された8月の来日公演です。当初は日本だけの発売だったとはいえ、当時は日本でライブ・レコーディングを行ったバンドは殆どいなかった事を考えると、日本でのライブ・レコーディングを許可したディープ・パープルの状態がいかに良かったかが窺えます。

 ジョン・ロード(Key)、イアン・ペイス(Dr)、ロジャー・グローヴァー(B)、イアン・ギラン(Vo)が作り上げたハード・ロックの様式美の世界を、リッチー・ブラックモア(G)の狂気のような凄まじいギターで破壊するダイナミズム。ディープ・パープルという優れたハード・ロック・バンドのピークの瞬間が全てこのアルバムに収められています。


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紫の肖像 - ディープ・パープル (1973)

B00006BTANWho Do We Think We Are
Deep Purple
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 第2期ディープ・パープルが最高傑作『ライブ・イン・ジャパン』を発表した翌年の1973年に発表したスタジオ録音盤『紫の肖像』。「Who Do We Think We Are - 私たちは自分たちを何者だと思っているのか」という内省的なタイトルが表わすようにディープ・パープルの分裂前の混乱を感じ取ることが出来るアルバムです。このアルバム発表後の来日公演の最終日、大阪厚生年金会館でのライヴでイアン・ギラン(Vo)は「ジ・エンド、グッドバイ」という言葉を残しステージを降り、その後ロジャー・グローヴァー(B)と共にディープ・パープルを脱退することになります。

 各楽曲の仕上がりが中途半端で散漫な印象の強いアルバムですが、ジョン・ロード(Key)、イアン・ペイス(Dr)がバンドをしっかりと牽引し、特にそのサウンドの中で圧倒的な歌声を聴かせるイアン・ギラン(Vo)の歌唱力は見事の一言。この時期イアン・ギランと対立してディープ・パープルへの意欲を無くし、このアルバムでは影の薄いリッチー・ブラックモア(G)の不在ともいえる状況をイアン・ギランのヴォーカルがカヴァーしています。また、リッチー・ブラックモアがバンドへの関わり方が薄くなってしまった分、他のメンバーの趣味性が強く出ており、リッチー・ブラックモア主導では聴くことが出来なかったかもしれない、というような部分も多々聴くことができ、ある意味リッチー・ブラックモア主導で作り上げたディープ・パープルのスタイルをあたかも自ら壊そうとしているのではないかとまで思えます。

 本来であれば、このアルバムでも意欲的にバンドを引っ張ったイアン・ギランではなく、新バンド結成への動きを見せていたリッチー・ブラックモアが脱退してもおかしくはないのですが、結局ディープ・パープルを脱退したのはイアン・ギラン。この脱退劇の中でどのような動き、思惑があったのかは分かりませんが、良くも悪くも"リッチー・ブラックモア=ディープ・パープル"というファンからのリッチー・ブラックモアへの熱狂的な支持はかなり大きかったのではないでしょうか。
 しかし、『ライヴ・イン・ジャパン』(1973年)で聴くことが出来るような素晴らしい演奏を各地で繰り広げたディープ・パープルが、それから僅か1年後にバンド・メンバーの脱退という状況に陥るというのは、如何にバンドの鮮度を維持するのが難しいか、ということを十分に感じさせられるところではあります。


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