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イン・スルー・ジ・アウト・ドア - レッド・ツェッペリン (1979)

B000002JSPIn Through the Out Door
Led Zeppelin
Warner 1994-08-18

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ジミー・ペイジ主導で制作されたハード・ロックの決定版的アルバム『プレゼンス』から3年半、ジョン・ポール・ジョーンズ(b,key)のアイディアと彼の弾くシンセサイザーYAMAHA GX-1を大幅にフューチャーした、ジョン・ボーナム(d)の死による解散がなければ、バンドの新時代の幕開けとなるはずだったレッド・ツェッペリンの実質上のラスト・アルバム『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』。(1979年発表)
 レッド・ツェッペリンの音楽性の進化、ジョン・ポール・ジョーンズのバンド内での台頭によってキーボードの使用頻度が徐々に高くなっていたとは言え、基本的にはそれまでギター主体のロック・ミュージックを聴かせていたレッド・ツェッペリンのサウンドが一転、キーボードの音が最も印象に残るアルバムになっています。それまでにも"自分たちの作りたいものを作る"といった姿勢を常に崩さず、自らの作ったバンドへのイメージを自ら覆すアルバムを何度も発表してきたレッド・ツェッペリンにとってもこれまでに無いほど大きな変化を見せたアルバムで、結果としてツェッペリンのアルバムの中で最も語られることの少ないアルバムになってしまいましたが、音楽としての完成度も高く、"イン・ジ・イブニング"、"ケラウズランブラ "、"オール・マイ・ラヴ"などの名曲も収録されており、ジョン・ボーナムの死という悲劇がなければ、この後レッド・ツェッペリンがどのように進化して行くのかを期待させるに充分な魅力を持った内容になっています。


 前々作『フィジカル・グラフィティ』(1975年)に到るまでベーシスト、キーボード・プレイヤーとしてだけでなく、ソングライター、アレンジャーとしてもバンドに多大な貢献をしてきたジョン・ポール・ジョーンズ(b,key)が前作『プレゼンス』(1976年)でジミー・ペイジ(g)に強引に押さえ込まれた鬱憤を晴らすかの如く大活躍を見せるアルバムです。ジミー・ペイジのギター・リフを主体にして作られた楽曲もあるとは言え、全体的にサウンド面はジョン・ポール・ジョーンズ主導で製作されたためかハード・ロック色が薄れ、シンセサイザーを多用した"シンフォニック・ロック"といった感が強く、それまで使用していた音程が不安手な上にメンテナンスにも非常に気を使う必要のあったメロトロン、ハモンド・オルガンに加えてYAMAHAのシンセサイザー"GX-1"を手に入れることによって、ライブ演奏を前提とした楽曲のスタジオ録音作業の中でキーボード活用の幅が大きく広がったことも大きいのではないかと思われ、ある意味、日本のヤマハがLED ZEPPELINに作らせた作品と言っても良いかもしれません。
 ロバート・プラント(vo)の好みが反映された楽曲も数多く収録されており、"オール・マイ・ラブ"を始めとしてレッド・ツェッペリン解散後のソロ活動へ繋がるサウンドが既にいくつか登場しています。また、初期の派手なヴォーカル・ラインは聴けないものの円熟味を増して上手さを感じさせるソウルフルな歌唱を聴かせてくれます。ジョン・ポール・ジョーンズとロバート・プラントがジミー・ペイジに反旗を翻したアルバムとも言え(もしくは、前作の製作過程を省みてジミー・ペイジが自ら一歩引いた)、そこにツェッペリンをツェッペリンたらしめているジョン・ボーナムのドラムが加わることによって完成した作品です。

 こうした内容を考えるとロバート・プラントが1990年代にジミー・ペイジとは再合体を果たしたのにも拘らず、各メンバーの思惑は色々とあるのでしょうが、ジョン・ポール・ジョーンズと距離を置いているかのように見えるのは不思議でなりません。ジミー・ペイジにしろロバート・プラントにしろ、バンド解散後のソロ活動でのサウンドを聴くと、ジョン・ボーナム不在によるフロントマン二人の魅力減はもちろんですが、ジョン・ポール・ジョーンズがレッド・ツェッペリンで果たした功績が余りにも大きかったことが良く分かります。個人的には、別ページの"ウォーキング・イントゥ・クラークスデール - ジミー・ペイジ&ロバート・プラント (1998)"にも書いたのですが、未だに"ジミー・ペイジ & ロバート・プラント"よりも"ロバート・プラント & ジョン・ポール・ジョーンズ"での作品が聴きたかった、という思いがあります。

 レッド・ツェッペリンというバンドの遊び心が感じられるサンバ風"フール・イン・ザ・レイン"やロカビリー風"ホットドッグ"。ジョン・ポール・ジョーンズのシンセサイザーがフューチャーされた"イン・ジ・イブニング"、"ケラウズランブラ"。ロバート・プラントのヴォーカルが光る"オール・マイ・ラヴ"、"アイム・ゴナ・クロール"他。

B00005J8J5In Through the Out Door
Led Zeppelin
Atlantic 2003-06-02

1. イン・ジ・イブニング
2. サウス・パウンド・サウレス
3. フール・イン・ザ・レイン
4. ホットドッグ
5. ケラウズランブラ
6. オール・マイ・ラヴ
7. アイム・ゴナ・クロール

Jimmy Page.....g.ジミー・ペイジ
Robert Plant.....vo.ロバート・プラント
John Paul Jones.....b.ジョン・ポール・ジョーンズ
John 'Bonzo' Bonham.....ds.ジョン・ボーナム

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In Through the Out Door (1979) LED ZEPPELIN 1. In the evening 2. South bound saurez 3. Fool in the rain 4. Hot dog 5. Carouselambra 6. All my love 7. I'm gonna crawl 1977年のアメリカツアー終盤、ロバート・プラントにまたしても悲劇が襲う。プラントの愛息が急逝したのだ。すぐにツアーはキャンセルされ、しばらくの間、プラントは公の場から姿を消した。 [詳しくはこちら]


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July 16, 2006 9:10 PMに投稿されたエントリーのページです。

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