![]() | Houses Of The Holy Led Zeppelin WEA International 1994-07-19 |
1972年発表の通算5作目。現在では名盤の誉れの高い『レッド・ツェッペリン IV』がアメリカのチャートで1位を取れなかったことから、アメリカの市場を意識したサウンド、そして前作以上にバラエティー豊かな楽曲が並んでいます。これまでの4作に比べるとダビングが多く、ジョン・ポール・ジョーンズの弾くメロトロンの導入、リズムの多様化が特徴的なプログレッシブ・ロック的な要素も色濃く感じられるアルバムです。ロバート・プラントのヴォーカルにエフェクト処理がなされているのも印象的。
アルバムはメンバーの思惑通りビルボードでチャートの1位を獲得し、40位以内にレッド・ツェッペリンのアルバム中では最長の39週とどまるという記録を作りました。
メンバーのインスピレーションが絶好調の時期に制作された『聖なる館』ではイマジネーションに溢れた新曲がアルバムに入りきらないほど数多く生まれています。そこでアルバムの収録曲には「楽曲の出来の良し悪し」ではなく「アルバム全体のイメージ」を重視して厳選され、例えばアルバム・タイトルとなった"聖なる館"ですらアルバムのイメージに合わなくなった為に次作『フィジカル・グラフィティ』(1975)に回されています。
他にもこの時に録音された楽曲では"流浪の民"、"黒い田舎の女"の2曲が『フィジカル・グラフィティ』、"ウォルターズ・ウォーク"がツェッペリン解散後に発表された『最終楽章 (コーダ)』(1982)に収録されました。
最高傑作として推す人の多い『IV』、『フィジカル・グラフィティ』に挟まれていますが、個人的には多彩な作風を持つがゆえにその時の気分によって好きなアルバムが変わるレッド・ツェッペリンのアルバムの中で『聖なる館』は常にベスト3に入る作品です。1曲目の"永遠の詩"から2曲目の"レイン・ソング"への流れはツェッペリンの創作活動のひとつのピークではないかと思いますし(この2曲だけでも『聖なる館』は名盤と言えます)、その他の収録曲も後期ツェッペリン・サウンドの基盤となるアイディアの宝庫です。
衝撃的なジミー・ペイジのギター・リフにジョン・ボーナムのドラムとジョン・ポール・ジョーンズのベースがタイトに反応する、後期ツェッペリンのライブでオープニング曲として演奏されることも多かった疾走感溢れるナンバー"永遠の詩"。メロトロンの音色が効果的に響く幻想的な"レイン・ソング"、"ノー・クォーター"。牧歌的なアコースティック・ギターから始まり突如としてヘヴィ・リフが炸裂する"丘のむこうに"。ツェッペリン風レゲエ・ナンバー"ディジャ・メイク・ハー"。ファンク風"クランジ"他収録。
*ちなみにレゲエのパロディー風演奏の"ディジャ・メイク・ハー"は英国風の発音だと「ジャマイカ」に近い発音となり、「英国人が演奏するレゲエ(ジャマイカが発祥の地)」というジョーク。また、「遊びで録音した曲をアルバムに入れるのか」とジョン・ポール・ジョーンズが憤慨したとも言われる曲です。
(Side A)
1.永遠の詩
2.レイン・ソング
3.丘のむこうに
4.クランジ
(Side B)
5.ダンシング・デイズ
6.デジャ・メイク・ハー
7.ノー・クォーター
8.オーシャン
Jimmy Page.....g.ジミー・ペイジ
Robert Plant.....vo.ロバート・プラント
John Paul Jones.....b.ジョン・ポール・ジョーンズ
John 'Bonzo' Bonham.....ds.ジョン・ボーナム









